照明とは

照明の基本について、撮影監督であり、照明の専門家でもある御木茂則さんにお話を聞いています。まず、照明の仕事の楽しさは、決められたフレーム(画角)に対し、どのように照明すればイメージに近づくかを考え、それに向かって光を配置しながらイメージを仕上げていく過程にあるそうです。デジタルが主流の現在は、撮影後にパソコン上で照明の色や明るさを調整できるものの、現場にある光を見て、その場で作り上げた照明ほどの力はでません。それは、ちょっとした光の反射など、人間の想像力では補いきれないからです。

また、現場で最初に考えることは、どこにキーライトを置けば全編を通して一番効果的に光を当てられるのか、だそうです。やみくもにたくさんのライトを使ったからといって、効果が出るわけではなく、小さなライトひとつでも、人物の顔にあてるだけで全く印象が変わってきます。
さらに、照明の仕事において一番で大切なことは、日頃から意識して光を見ることだそうです。朝から晩まで、また、いろいろな季節の中で見てきた自然光を記憶しておくことで、自分なりに再現できるようになります。自然光だけでなく、絵画や映像など人の作品の中の光もよく覚えておきましょう。


映画撮影監督・御木茂則(Shigenori Miki)

1969年生まれ。日本映画学校卒業後、撮影助手として黒沢清監督の『勝手にしやがれ!! 強奪計画』(95)と『勝手にしやがれ!!脱出計画』(95)、『トカレフ』(94/阪本順治監督)、またCMでは上田義彦氏などの作品に携わる。『生きてるものはいないのか』(12/石井岳龍監督)などで撮影補として携わる他、『孤独な惑星』(11/筒井武文監督)、『夜が終わる場所』(11/宮崎大祐監督)などで照明技師としても活躍。園子温監督作品『部屋 THE ROOM』(93)、『希望の国』(12)では撮影、『愛のむきだし』(09)、『恋の罪』(11)、『ヒミズ』(12)、『地獄でなぜ悪い』にはBカメラで参加している。 Wikipedia